あんずのチラシのうら

総選挙を機にモバマスを始める人向けに書くことにしました。

スローに生きていけるのか!?

今回は息抜きということで(息抜きしかしてない気がしますが)

例のあの歌について、です。

スローライフファンタジー

双葉杏の2曲目の持ち歌です。

 

この歌の歌詞については既に様々な考察がなされています。

例えば、これは「双葉杏」のキャラソンであって、

アイマス世界の双葉杏がステージで歌う歌ではないのでは……など。

なるほどなー、と思います。

 

スローライフファンタジーの歌詞には、

「地球は回り続ける ハムスターの回し車」

など抽象的な歌詞が見られます。

地球はハムスターが回しているわけではありません。

そう考えると、何を表しているのか?

と、考えたくなってくるわけですね。

 

では早速、歌詞を読んでみましょう。

 

ホウリナゲ ホウリナゲ

ぽーんと空のかなた

ホウリナゲ ホウリナゲ

楽しくないことは全部

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この辺の話です。

 

おどりましょ おどりましょ

あんま激しくない曲

おどりましょ おどりましょ

好きなように自由なテンポで

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こうは言いますが、「あんずのうた」も

「あんきら!?狂騒曲」も踊りは激しいです……

「踊る」ことは楽しげに見えます。

ただ、あくまでも「好きなように」です。

 

ハッピーの魔法 それはキャンディだって

キミが言うなら そうなんだろうって

なんか笑っちゃって 幸せになっちゃって

 

いいよね? チカラぬいて

 

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ハッピーの魔法とはなんなんでしょうね。

不思議と幸せになるもののこと、だとすると、

キャンディは杏ちゃんにとってはピッタリでしょう。

それと「キミ」がちょっと抽象的なポイントですが、

文脈的には、信頼がおけるツートップの

きらりorPと考るのが無難でしょうか。

その後については、

「幸せになっちゃっていいよね?」と読むか、

「いいよね? チカラぬいて」と読むかで意味が変わってきますが、

改行を挟んでるので後者だと思います。

脱力は正義です。

 

地球は回り続ける

ハムスターの回し車

走りたければ走ろう

全部 おもちゃだ

 

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走ることは頑張ること、でしょうか。

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「走りたければ走ろう」と、他人の頑張ろうという思いは

決して否定していません。

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 本人はあくまでマイペース。

「ハムスターの回し車」とは、どういうものでしょうか。

一見、走っても走っても前に進まないので

意味がないものように思えますが、そうでもありません。

ハムスターは回し車を走ること自体に

価値を見出している、とも言われています。

「走りたければ走ろう」というのは、

走ること自体に価値を見出せるなら、そうしたらいい、

ということなのかもしれませんね。

しかも、地球をそれに例えているわけですから

スケールが大きいです。

全人類が、それぞれ頑張ったり頑張らなかったりして

地球は回っているわけです。

そして、各々がしたいようにすればいい、となれば

まさにスローライフという感じがします。

ただ、最後の「全部おもちゃだ」について、

これは2番の歌詞もそうなんですけど、

色即是空な感じがするんですよね。

おもちゃだ、と思えばこそ、心の底から

何かに固執する必要はないのかもしれません。

おもちゃは遊ぶものですが、

遊べる時にしか使うことはできないのです。

 

たまに

美味しい物も食べたい

全身で喜びたい

クツを放り投げ 寝ころびたい

空はきれいだ

 

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飴以外にも桜餅たべたりアイス食べたり

ひなあられ食べたり、スイーツ食べたり、

お団子食べたりチョコ食べたり、

あんきも食べたいカレーも食べたいラーメンも食べたい、

焼きそばも湯切りして……まあそんなわけで、

杏ちゃんは結構食べるの好きみたいです。

「全身で喜びたい」っていうのはそのままの意味の気がしますね。

 「クツを放り投げ 寝ころびたい」

そして

「空はきれいだ」

引きこもっている杏ちゃんが外に出るのか?

と思われるかもしれませんが、彼女は(特にアイドルになってからは)

結構外に出ています。少なくとも、誘われれば行きます。

そういう、心情の変化を表現しているのかも知れません。

 

そして歌は2番へ。

 

トオリアメ トオリアメ

胸の中水たまり

トオリアメ トオリアメ

溺れてしまいそうなくらい

 

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本当に胸の中に水が溜まってしまうのは紛れもなく心不全ですから、

これは抽象的な歌詞です。

「楽しくないこと」を思わせる珍しいフレーズです。

通り雨、とはさっと降ってすぐ上がってしまう雨を言いますから、

一過性のものなのかも知れません。そう考えると、

ふと昔のことを思い出してしまった時の辛み、なんて考えると

時系列的にもスッと収まりそうです。

けれど、たとえ通り雨でも降る時は溺れそうなくらい降るようです。

そんな時はどうすればいいのでしょうか。

 

こぼしちゃえ こぼしちゃえ

いっぱいになる前に

こぼしちゃえ こぼしちゃえ

どうせなら勢いつけて

 

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そういうとこだぞ。

雨が涙なのであれば、ですが、思い切り泣いたって

いいじゃないか、ということになります。

「この歌はLIVEで歌う歌じゃなくキャラソン

という説がある所以はおそらくこの辺です。

杏ちゃんは作中では本当に弱みを見せない子なので、

ここまでストレートに書かれているのは極めて稀です。

ぶっちゃけ、今後サービス終了までないかも知れません。

 

ハッピーの魔法 そんなのなくたって

キミがいれば 大丈夫なんだって

なんて つい言っちゃって

顔 熱くなっちゃって

 

見んなよ…「なんちゃって」だってば

 

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泣きそうです。

ハッピーの魔法、とはなんでしたっけ?

1番で言っていた内容をそのまま当てはめるなら、

キャンディです。

飴がなくても、君がいれば大丈夫。

杏ちゃんはお仕事の対価に飴を要求する印象が強いですね。

よく、「飴は17歳なんだから言うほど好きではないけど

飴を条件に仕事をするルールを自らに課している」説を

見かけます。それに従えば、

「そんなルールなくても、キミがいれば大丈夫」

ともとれます。少なくとも2番における「キミ」はかなり

プロデューサーに寄っているようです。

ただ、個人的に飴ルール説には少し懐疑的で、

アニメの話になりますが、ソファの下にいるときに

ばらまかれた飴に釣られて出てきてしまっています。

また、シンデレラガールズ劇場では笑美がばらまいた飴にも

しっかり食いついています。

さらに、満開スマイルのイベントで自ら屋台の飴を買いに行くなど、

飴自体は本当に好きであることがわかります。

プロデューサーとの関係についても、

飴1つでは釣られない、と反発したり、

プロデューサーが持ってる飴が他より美味しい、

と話すなど、味にもこだわりがあり、

なんでもいいから飴1つあればいい、

というわけではないことも見て取れます。

まあ、それはともかく、

実際に飴で仕事の交渉をしているのは間違いないので、

そんなことしなくてもいいんだよ、と言ってくれているのかも

知れないと思うと、プロデューサーに信頼を寄せているように

読み取れる気はします。

そして、言ったはいいけど顔が熱くなって、

「見んなよ」

と。照れ屋さんです。作中では、

「杏は◯◯だから」

と言って照れ隠しすることが多いですが、

ここではストレートですね。

 

宇宙は広がりまくる

スペクタクルな風呂敷

広げすぎて困ったら

全部 夢オチ

 

一応、宇宙は膨張を続けているので

実際に広がりまくってはいます。

スペクタクルとは、大規模であることです。

このフレーズは、作中で言及されたような要素は

あまり見えてこないのですが、

1番の「全部おもちゃだ」という歌詞との関連を考えると、

色即是空の心が見えてきます。

色即是空とは要するに、この世にある、

形があるように見えている物は仮の形を持っているにすぎず、

その実態は「空」、すなわち、不変ではない、という意味です。

杏ちゃんにとっては、やりたいことも、価値のあることも、

きっといっぱいあるのかも知れません。

頑張るかどうかは気分次第であるにしても、

あれもこれもと手を付けていてはきりがありません。

世界、いや宇宙はあまりにも広い。

でもやれることは限られているのです。

そんなわけで、やりたいことが多すぎて困ることもありますが、

それも「全部夢オチ」で

済んでしまうのです。だって、なんだって形のあるものは

いずれ変わっていってしまうし、そうであれば、

短い人間の一生の間にそこに固執する意味など本当はないのですから。

諸行無常、です。

杏ちゃんの客観的に見る視点がよく表れている、

と言えるかもしれません。

とても遠回りな言い回しですが、要するに

「人生気楽にやろう」

ということです。

 

いつもなんにもせず眠りたい

全身でだらけてたい

ドレス放り投げ

丸まりたい

夜はミカタだ

 

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いつもの杏ちゃんです。

「ドレス放り投げ」と言われると、

なんだよアイドルめんどくさいのか、

と思われるかもしれませんが、

単に衣装でなくあえて「ドレス」を指定しているところは

何か意味があるのでしょうか。

ただ「スターリースカイ・ブライト」を指しているだけ、

と考えてもいいかも知れませんが、

ドレスとは正装であり、礼服です。つまり、単純に

本来の杏ちゃんにとっての「非日常」の象徴と考えると、

それほど違和感なく受け入れられます。

お仕事を終えて、夜は自宅で丸くなる。

おかえり、です。

 

(スローに生きていこう ずっと

スローに生きていこう キミと)

 

劇場で、「ずっとこのままゆるーくいられれば」

というようなことを言っていましたね。

 

ホントに大事なものは そんなに多くないから

両手で持てる分だけ 大事にしよう

 

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物理的な話としてもそうなのかも知れませんが、

この辺は、前の歌詞とも関連付けていくと、

形あるものに固執しても仕方ない、という意味が一応通るのですが、

「両手で持てる分だけ」と言っているので、

なんでもかんでも手放すわけではありません。

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こう言っていますから、やりたいことならなんでも

ある程度大事かもしれませんが、どちらかというと、

両手に持っているのは思想や信条のようなものかも知れません。

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ポリシー、というものは一貫すれば自分を支えてくれますが、

厳しすぎればがんじがらめになることもあります。

杏ちゃんは一貫したポリシーを持っている方ですが、

それにすら、固執しすぎる必要はないんじゃないのかい、と

語りかけられているような気がします。

本当に譲れないところだけ守っていればいいんじゃないか、と。

いいことも悪いことも、こだわりも、抱えすぎて

囚われてしまってはダメ、ということでしょうかね。

 

そして

のんびり歩いて行こう

心も体も軽く

全て放り投げ笑いあおう

キミと一緒に

 

(スローに生きていこう ずっと

スローに生きていこう キミと)

 

そうしましょう(思考停止)

「全て放り投げ」と言っている部分が、個人的には

ポイントというか……2番の歌詞で、たまには

通り雨を勢いよくこぼしたっていい、と言ってる彼女ですから、

いわゆるコンプレックス的な思いは、既にそうやって

振り払う方法をよく知っているんじゃないかな、と思うのです。

最終的には楽しくないことは全部放り投げて、

自分なりの幸せを味わいたい。

この決意表明的な歌詞が、アイドル双葉杏

本当の意味で解放された幸せな未来へ導く布石だと思って聴けば、

もっと杏ちゃんが好きになるかも知れません。

 

色々書きましたが、総論としては

 

・とにかく自由なペースで楽しく生きたい!

・イヤなことは投げたい!

・でも物事に囚われすぎはしないよ

 

といった感じですかね?

 

今回は以上です。

この歌はあんずのうたよりかは全体に抒情的なので、

抽象的な歌詞から受け取る意味も多くなっている感じがします。

うん……わからん(ダメなやつ)

ここでは趣味として私の考える意味について書きましたが、

大事なのは各々の持つ双葉杏像に歌詞を当てはめてみることだと思います。

もちろん、公式のコンテンツと照らし合わせてみてもいいでしょうし、

色々と楽しみ甲斐のある一曲ではないでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。